ごあいさつ

ステンドグラス 国立療養所長島愛生園は1930年(昭和5年)11月20日、日本初の国立療養所として誕生しました。当時ハンセン病は感染症ということはわかっていましたが有効な治療法がなかったため、国の政策として療養所への隔離が行われました。
1945年(昭和20年)頃特効薬ができ、やがて完全に治癒させることができるようになりましたが、隔離政策は1996年(平成8年)の「らい予防法」廃止まで続きました。
ハンセン病という病気は治っているにもかかわらず、入所者はすでに高齢化しており何らかの後遺症を有し社会復帰が困難な状況で、ほとんどが愛生園を「終の棲家(ついのすみか)」として生活されています。
2001年(平成13年)「ハンセン病違憲国家賠償請求訴訟」でハンセン病に対する理解は格段に向上しましたが、社会的弱者に対する偏見・差別はなお根強いものがあります。

偏見・差別のない世界をつくりあげていくために、ハンセン病の歴史から学べることはたくさんあると思います。長島愛生園歴史館がその一助となれば幸いです。

長島愛生園
園長 山本典良

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